年末調整の「地震保険料控除」の書き方でわかりづらいのが、5年契約して一回で支払った場合や契約者が本人でない場合、地震保険5年分を初年度に一括で払った場合、賃貸入居者で地震保険を払っている場合など、地震保険料控除証明書をみてもよくわからない場合がありますよね。
今回は、年末調整の地震保険料控除の書き方や要件についてご紹介します!
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年末調整の地震保険料控除とは
年末調整の地震保険料控除とは、主に火災保険の損害保険契約の地震保険に該当する部分の保険料や掛け金を支払っている場合、一定の所得控除を受けることができる制度です!
地震保険料控除の対象となるのは居住用の住宅や家財を保険の目的としている「地震保険」が対象となります。
地震保険は単独での加入はできず、火災保険とセットで加入することが条件です。
火災保険料の部分は地震保険料控除の対象外となるのでご注意くださいね!
そのため、火災保険にのみ加入している場合は年末調整の対象外のため、保険料の対象外となります。
地震保険料控除の限度額は5万円で、5万円以下の対象保険契約の全額が対象です。
地震保険料控除のと控除額についてご紹介します!
<所得税>
年間の支払保険料 | 控除される金額 |
5万円以下 | 支払保険料の全額 |
5万円超 | 上限5万円 |
<住民税>
年間の支払保険料 | 控除される金額 |
5万円以下 | 支払保険料×1/2 |
5万円超 | 上限25,000円 |
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地震保険料控除証明書について
年末調整の地震保険料控除を申告するには、「地震保険料控除証明書」が必要です。
地震保険料の控除証明書がいつ、どこから発行されるかについてご紹介します!
・1年契約や2年~5年契約の契約した初年度
初年度は、損害保険会社から地震保険の保険証券と一緒に送られてきます。
そのため、既に届いている場合もありますので地震保険の保険証券を探してみて下さいね!
・2年~5年契約の2年目以降
損害保険会社から毎年10月または11月ごろにハガキで控除証明書が送付されます。
もし送られてきていない場合は、損害保険会社に問い合わせしてみて下さいね!
地震保険を5年分を初年度に一括で払ったのですが?
地震保険料の5年分を初年度に一括払いした場合、以下の計算式で1年分に換算した額が毎年の年末調整で控除することができます。
一括払い保険料÷保険期間(5年)
簡単に言うと、払った年に5年分をまとめて控除することはできず、5年分なら5で割った1年分が控除できる分です。
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賃貸(アパート)入居者で地震保険を払っていますが?
(画像参照元URL: https://www.emi-us.net/rent/ap_support)
地震保険料控除の対象となるのは、契約者自身または契約者と生計を共にしている配偶者、その他の親族が所有しており、住宅として使用している建物と家財が対象です。
そのため、賃貸(アパート)入居者で地震保険を払っている場合、家財保険の地震保険に関しては控除対象となります。
賃貸(アパート)を借りる際に不動産で加入する保険が家財保険です。
家財保険は必ず地震保険がついているわけではないため、地震保険がついているか確認してくださいね!
地震保険料控除の書き方

地震保険料控除の記入欄
「給与所得者の保険料控除申請書兼配偶者特別控除申告書」の左下の「地震保険料控除」の欄に以下の項目を記入します。
・保険会社等の名称
保険会社は略称もOKです。
・保険等の種類(目的)
「地震(家財)」または「地震(建物)」と記入します。
・保険期間
1年から5年のどれかを記入。
・保険等の契約者の氏名
契約者の氏名を記入します。
・保険等の対象となった家屋等に居住又は家財を利用している者等の氏名
控除申告者本人が住んでいるなら、申告者の氏名を、申告者が住んでいない場合は、居住している人の氏名を書きます。
・あなたとの続柄
控除申告者と住んでいる方(もしくは家財を利用してる方)が同じなら「本人」、その他「配偶者」や「子」、「父」、「母」などを記入します。
・地震保険料又は旧長期損害保険料の区分
「地震」または「旧長期」に丸をつけます。
・あなたが本年中に支払った保険料のうち左欄の区分にかかる金額
地震保険料控除証明書に記載されている金額(1)を記入。
・Aのうち地震保険料の金額の合計額
(1)の合計金額を記入します。
・Bの金額と右下の合計欄
(1)の金額を記入し、(1)が50,000円を超える場合は50,000円と記入しましょう。
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契約者は自分でなく家族でもOK?
地震保険料控除の対象は「本人や本人と生計を共にしている配偶者やその他の親族が所有している居住用の家の保険契約」です。
損害保険会社の地震保険以外にも、共済でも控除できる場合があります。
そのため、ご主人ではなく奥さまや家族が所有しているマンションの地震保険をご主人の年末調整で手続きすることができます!
旧長期損害保険料とは
旧長期損害保険料とは、損害保険料控除制度にて保険期間が10年以上で満期返戻金が支払われる保険料のことをいいます。
税制改正により、平成19年度分から損害保険料控除が廃止となりました。
経過措置として、以下の要件を満たす以下の損害保険料は地震保険料控除の対象となります。
・「満期返戻金」などがあり、保険期間またはは共済期間が10年以上の契約
・平成18年12月31日までに契約したもの
・平成19年1月1日以後に損害保険契約の変更をしていないもの
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その他注意点
地震保険料控除証明書は、年末調整時に必ず原本を提出するようにしましょう。
もしも無くしてしまった場合、損保保険会社に控除証明書を再発行してもらうようにしてくださいね!
地震保険料控除と旧長期損害保険料は同一の証明書に記載されている場合があります。
その場合、どちらかを記入するようにしてくださいね!
年末調整の地震保険料控除についてのまとめ
年末調整の地震保険料控除の書き方などについてご紹介しました!
地震保険料控除の所得税と住民税の計算は簡単にできますね。
地震保険料控除証明書は契約年によって異なり、初年度は保険証券と一緒に送付されているので確認しましょう。
また、地震保険料控除証明書は原本と一緒に提出してくださいね!
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