年末調整の介護保険料控除の説明と書き方や、保険料控除の対象になる介護保険について知りたいですね。
そして年末調整の介護保険料控除の計算や上限、書き方、欄が足りないので全部書ききれない!という場合の意外な対応方法があります。
今回は、年末調整の介護保険料の欄の書き方についてご紹介します!
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年末調整の介護保険料控除とは
年末調整の介護保険料控除とは、平成24年分の所得税から控除されるようになった新しい生命保険料控除制度のことをいいます!
以前の旧制度では「一般の生命保険料控除」と「個人年金保険料控除」の2種類のみでしたが、新しく変わった新制度では「介護保険料控除」が加わりました。
そのため、現在は旧制度の2種類(一般の生命保険料控除・個人年金保険料控除)と新制度(一般の新保険料控除・個人年金保険料控除・介護保険料控除)の3種類あるため、合計5種類の生命保険料控除があります。
保険料控除の対象になる介護保険は
保険料控除の対象になる介護保険は、平成24年1月1日以降に契約した「医療保険」や「医療費用保険」、「がん保険」、「介護費用保険」、「介護保障保険」などです。
保険契約の補償内容は、医療費に対して保険金が支払われる契約と、病気や体の障害に対して支払われた分です。
注意点として、保険契約が5年未満のものや「貯蓄共済」、「貯蓄保険」などは介護保険料控除の対象外となるのでご注意くださいね!
その他、「傷害保険契約」、「信用保険契約」、「財形住宅貯蓄契約」、「財形年金貯蓄契約」、「財形貯蓄契約」、海外の生命保険会社にて海外で契約したものなども対象外となります。
年末調整の介護保険料の対象であるかの確認方法は、保険会社から送付される「生命保険料控除証明書」を見ると分かります。
「介護医療」の申告額のところに介護保険料の年間払い込み金額が記載されています。
生命保険料控除証明書には介護保険料控除以外にも、一般の生命保険料控除や個人年金保険料控除についても記載されているので確認してくださいね!
この証明書は年末調整時に使用するのでなくさないようにしましょう。
年末調整の介護保険料控除の計算と上限
年末調整の介護保険料控除の計算式は、年間払い込み金額によって異なります。
年間払い込み金額とその計算式についてご紹介します!
・2万円以下:払込保険料の全額
・2万円を超えて4万円以下:支払った保険料×1/2+1万円
・4万円を超えて8万円以下:支払った保険料×1/4+2万円
・8万円を超えて:一律4万円
介護保険料控除の上限額は保険料の支払いが8万円超の場合一律4万円となります。
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年末調整の介護保険料控除の書き方
介護保険料控除の申請をするには、「保険料控除申告書」と「保険料控除証明書」を用意してくださいね。
年末調整の介護保険料控除の書き方についてご紹介します!
1.「給与所得者の保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除書」を用意。
保険料控除申告書の正式名称が上記になります。

保険料控除申告書原本
この用紙1枚で給与所得者と配偶者の控除申請が可能です。
2.「生命保険料控除」欄の「介護医療保険料」の部分に記載。
以下の必要事項を記入します。
・保険会社の名称
契約している保険会社の名称を記入します。
・保険等の種類
保険会社から届く「生命保険控除証明書」に保険の種目が記載されています。
・保険期間又は年金支払期限
こちらも生命保険料控除証明書に書かれているので確認しましょう。
・保険等の契約者の氏名
保険に契約している方の氏名を記入。
給与所得者の本人名義であれば、本人の氏名を記入します。
・保険金等の受取(氏名・続柄)
保険金を受け取る方の氏名と続柄を記入。
生命保険料控除証明書に記載されていない場合は調べて書くようにしてくださいね!
・あなたが本年度中に支払った保険料等の金額
生命保険料控除証明書に記載されている証明年の12月末までに振り込む予定の「申告額」を記入。
一緒に記載されている「証明額」は、証明年1月から証明日までに振り込んだ金額のため、記載しないようにしましょう。
・(a)の金額の合計
(a)の合計金額を記入。
利用している保険が数種類ある場合はその合計を記入します。
・Cの金額を計算式Ⅰ(新保険料に当てはめて計算した金額)
計算後の金額を記入。
生命保険料控除証明書を見ながら、間違えないように確認しながら記入してくださいね!
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介護保険料控除の欄が足りなくて書ききれない
申告書には介護保険料控除の記入欄が2列しかありませんよね
3つ以上の場合はどうすればいいの?
介護保険料控除の欄が足りなくて書ききれない場合、以下の4つの方法を試されることをおすすめします!
その前にちょっと待ってください!
そもそも全部記入する必要があるの
最初の方でも説明しましたが「年間払い込み料」の合計が8万円を超えていたら、控除額の上限4万円に達していますので、あとはいくら増えようが書こうが無意味なんです。
なので、介護保険料が3つ以上ある場合は、
【1】まず払い込み料金が多い順に並べて全ての合計金額を出して下の4つのランクに当てはめます。
①2万円以下
②20,001~4万円
③40,001~8万円
④8万円超
【2】次に、並べた中から最も小額から順に抜いていきます。
ランクが下がったところでいったんSTOPし、最初のランクを維持できる最低数の分だけを記入すればよいのです。
最初に3枚以上並べた時点で、①2万円以下に該当する場合は、どれでもいいから1つだけ書けば事足ります。
上の作業をしてもまだ、3列以上必要な場合は以下の4つの対応を参考にしてください。
1.小さく書き込む
小さい文字を書くのが得意な方は1行の欄の真ん中に線を引き、2行にすると欄が増えて書きやすくなります。
2.別紙に書く
コピー用紙などを準備し、以下の内容を記入します。
・保険会社名
・保険の種類、期間
・契約者の氏名
・保険金受取人の氏名・続柄
・年間の払い込み保険料
・控除の区分
別紙に書いた保険料は申告書の合計金額に加えます。
3.用紙をコピーして使う
配布された申告書をコピーして使うことも可能です。
払込保険料はもとの申告書の保険料の合計金額に加えます。
4.国税庁のホームページからダウンロード
国税庁のホームページから申告書のダウンロードが可能です。
こちらも払込保険料はもとの申告書の保険料の合計金額に加えます。
3つ以上の介護保険料がある場合、まずは、説明したやり方を参考にして、必要最低限に絞りこんでくださいね!
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その他注意点など
生命保険料控除証明書は、「給与所得者の保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除書」に添付して提出してくださいね!
また、生命保険料控除証明書はコピー不可で原本の提出となります。
生命保険料控除証明書の再発行などで年末調整に間に合わなかった場合、確定申告でも控除を受けることが可能です。
年末調整の介護保険料控除についてのまとめ
年末調整の介護保険料控除の対象や計算、上限、書き方などについてご紹介しました!
年末調整で介護保険料控除の申請をするには、必ず生命保険料控除証明書が必要になるため、なくさないように気を付けて下さいね。
書く欄が足りなかった場合、別紙に書いて提出するだけでOKです。
今回ご紹介した内容を参考にして、年末調整の介護保険料控除の欄を記入してみてくださいね!